第19番 昆陽寺 こやでら(こんようじ)
高野山真言宗
〒664-0026 兵庫県伊丹市寺本2-169 tel.072-781-6015
阪神淡路大震災から見事に復興

伊丹市の国道171号線(旧西国街道)のすぐ北に野鳥の楽園といわれる昆陽池がある。渡り鳥のカモ、ツルなど多数が飛来して市民らの憩いの場となっている。この昆陽池周辺は、かつては万葉集にも詠まれた荒地だった。
広大なこの地を開墾して昆陽池や水路、田畑を開いて多くの氏族を住まわせ、その中心に昆陽寺を建立したのが行基である。七堂伽藍を建造、行基自らが刻んだといわれる薬師如来坐像、十一面観音像、文殊菩薩像等を安置して、国家安全、五穀豊穣を祈願する信仰の地となった。

西国街道が通る交通の要衝であり、布施屋を設けて病人や貧しい人を救済する社会福祉事業の拠点ともなり、行基の徳を慕う人々が訪れ次第に隆盛をきわめた。
しかしその後、たびたびの災禍にあい、織田信長が伊丹城主、荒木村重を攻略した時、兵火により堂塔伽藍が灰燼に帰すなどの苦難の歴史も持つ。
近年の最大の災禍は、平成七(一九九五)年一月十七日に起こった阪神淡路大震災である。万波通宏名誉住職は「あの地震で、山門から本堂、観音堂などすべての建物が崩壊しました。ただ、本堂におまつりしていた本尊の薬師如来坐像は無事でした。まるで奇跡のように感じたものです」と振り返る。

その後、傾きの小さい堂は起こし、倒れた堂は柱や木材はできるかぎり生かして復興工事に着手。平成十(一九九八)年五月に完成した。「資金面も苦労しましたが、これだけの工事をしてもらう大工さんを探すのが大変で、奈良から宮大工さんにきてもらいました」。万波名誉住職は当時を思い出すように話してくれた。
山門と観音堂、行基堂内の二天(持国天、広目天)が兵庫県、伊丹市の重要有形文化財の指定を受け、開創以来秘仏とされてきた薬師如来は今では参拝者の前にその姿をあらわしている。

ご朱印について
※開創三十周年スタンプは2022年12月末まで
昆陽寺の情報
第19番 昆陽寺 こやでら(こんようじ)
高野山真言宗
住所
〒664-0026 兵庫県伊丹市寺本2-169
電話番号
072-781-6015
拝観時間
8:00~17:00
拝観料
無料
主な年中行事
行基祭り 4月2日
十二薬師法要 12月12日
おすすめ撮影スポット
山門前
境内案内
■お薬師様…本堂 ★納経所
設備
駐車場
あり (無料、門前と境内に駐車可)
お手洗い
あり
食事施設
なし
宿泊施設
なし
wifi
なし
アクセス
公共交通機関
阪急電車神戸線「伊丹・武庫之荘」駅下車、バスで15分 昆陽の里すぐ。JR「伊丹」駅よりバス 昆陽の里 徒歩5分
自動車
阪神高速道路「豊中IC」より15分、中国自動車道「宝塚IC」より20分
昆陽寺のお知らせ
    昆陽寺からのおしらせはありません。