第9番 金剛寺 こんごうじ
高野山真言宗
〒637-0036 奈良県五條市野原西3-2-14 tel.0747-23-2185 http://www.e-kongouji.com/
自分の心見つめ仏に対す

平安末期、小松内大臣平重盛公が寺を創建したという。公は父清盛の横暴を身をもって諫めたことで知られている。江戸初期から野原城主畠山義春公の菩提寺として復興し、江戸末期から明治、大正にかけて唐招提寺長老の隠居寺となった。約四十キロ離れた奈良の地から長老が隠居にやって来て、また出向くという異色の歴史を持つ。一時は京都仁和寺の直末の中本寺でもあった。

山門に釣鐘がつり下がっている。二百五十年ほど前、近畿一円の十万人が少しずつ出し合って寄進したものという。藤棚が続くが、普通は下向に垂れる花房が逆に上に向かい、歩いて進める。庫裡は築三百二十年の茅葺きで風格があり、長老の隠居の間、弟子育成の場だった。赤い毛氈に長テーブルが並び、南の元禄の庭を眺めると風情がある。隣続きの瓦葺本堂は元禄期に再建された。藤原時代の薬師如来坐像を本尊に祀る。香木、白檀の一木造で、両脇に日光、月光菩薩が立つ。十二神将も並ぶ。続いて護摩堂や位牌堂、観音堂が連なり、阿弥陀如来や地蔵菩薩、象に横乗りされた文殊菩薩など、平安から江戸まで各時代の仏を拝むことができる。

藤原覚盛住職は「こじんまりとした寺ですが、先代住職は『皆さんに仏様の近くでお祈りしていただくのが一番』とよく言っていた」と語り、気さくな雰囲気が境内に漂う。池大雅の書や、大石内蔵助の号「可笑」が入った福禄寿の版画などもさりげなく飾られている。
花の寺としても知られる。根が生薬となる牡丹は中国から仏教と共に伝わったが、江戸末の本常大和尚が境内に植えたのが始まり。今は観賞用として本堂裏手に二千平方メートルの牡丹園があり、春には百種類、千株が咲き競い、吉野川の清流を見下ろし、金剛山を望みながら観賞できる。一ヵ月ほど咲き続ける菊も不老長寿の花として、お薬師さんにふさわしいと、秋には小菊で境内が埋まる。牡丹寺、菊薬師と呼ばれる所以だ。

ご朱印について
※開創三十周年スタンプは2022年12月末まで
金剛寺の情報
第9番 金剛寺 こんごうじ
高野山真言宗
住所
〒637-0036 奈良県五條市野原西3-2-14
電話番号
0747-23-2185
拝観時間
8:30~17:00(入山は16:30まで)
拝観料
300円、ぼたん園開園時期別料金、団体(30人以上)・中小割引あり (菊薬師、別料金)
主な年中行事
ぼたん祭り 4月中旬〜5月下旬
菊薬師 11月1日~11月8日
おすすめ撮影スポット
庫裡前・枯山水の庭 
境内案内
■お薬師様…本堂 ★納経所
設備
駐車場
あり (無料)※春シーズンのみ有料
お手洗い
あり
食事施設
なし
宿泊施設
なし
wifi
なし
アクセス
公共交通機関
JR和歌山線「五条」駅下車徒歩25分又はタクシー7分、バスは野原循環バス約10分「金剛寺」下車
自動車
京奈和道「五條IC」より所要13分
金剛寺のお知らせ
    金剛寺からのおしらせはありません。