第16番 荒陵山 四天王寺 してんのうじ
和宗総本山
〒543-0051 大阪市四天王寺区四天王寺1-11-18 tel.06-6771-0066 http://www.shitennoji.or.jp/
息づく太子信仰最初の官寺

大阪の市街地にあるのに、一歩境内に入ると空気は一転。読経の声、線香の匂い、お参りをする夫婦の姿…外の喧騒とは無縁のゆったりとした時が流れている。
甲子園の三倍という広大な敷地。中門をくぐると、五重塔、金堂、講堂が南から北へ一直線に並ぶ。四天王寺式と呼ばれる伽藍配置は、最も古いタイプの一つ。中心伽藍は大阪空襲で焼失後の再建とはいえ、同じ位置に建てられ往時の様式を保っている。

聖徳太子による日本仏教最初の官寺で、創建は推古天皇元年の五九三年とされる。蘇我氏と物部氏が合戦になった折、崇仏派の蘇我氏についた聖徳太子は四天王像を彫り、戦いに勝利したら四天王を安置する寺院を建て人々を救済すると請願。勝利して誓いを果たした、と伝えられている。
長く天台宗に属していたが、戦後間もなく独立し和宗となった。十七条憲法第一条の「和を以って貴しと為す」の「和」から取っている。仏法興隆と太子精神の高揚を本願とする寺として再生、本尊は金堂の救世観世音菩薩。
薬師如来坐像を本尊とするのが重文・六時堂だ。朝夕六回、礼讃が行われたことからその名がある。空襲による焼失を免れ、江戸初期、再建時そのままの重厚な姿が目を引く。納骨や供養などが行われる中心的な道場で、太子命日の二月二十二日にちなみ、四月二十二日には聖霊会が催され、天王寺舞楽が石舞台(重要文化財)で披露される。

重文の石鳥居もぜひ訪ねたい。鳥居越しに沈む夕日を拝し、極楽往生を念じる聖地とされる。春と秋の彼岸の中日には「日想観」が行われ、手前の西大門は、「極楽門」とも呼ばれる。
聖徳太子が設置した敬田、施薬、療病、悲田院の精神を引き継ぐ教育、福祉事業が行われ、太子の月命日の二十二日に太子会、弘法大師の月命日の二十一日には大師会が催され、骨董市など露店が立ち並び、多くの参拝者でにぎわう。
日本人の心に浸透している太子信仰が、千四百年の時を超えて今も息づく寺なのである。

ご朱印について
※開創三十周年スタンプは2022年12月末まで
荒陵山 四天王寺の情報
第16番 荒陵山 四天王寺 してんのうじ
和宗総本山
住所
〒543-0051 大阪市四天王寺区四天王寺1-11-18
電話番号
06-6771-0066
拝観時間
4月~9月 8:30~16:30、10月~3月 8:30~16:00
拝観不可日
なし(庭園・宝物館は休みあり)
拝観料
中心伽藍 大人300円・大学高校200円・中学小学生無料・幼稚園児無料、庭園 大人300円・大学高校200円・中学小学生200円・幼稚園児無料、宝物館 大人500円・大学高校300円・中学生以下無料
主な年中行事
聖霊会舞楽大法要 4月22日
おすすめ撮影スポット
石鳥居・中心伽藍・中門(仁王門)
境内案内
■お薬師様…六時堂 ★納経所
設備
駐車場
あり (有料)
お手洗い
あり (車いす不可)
食事施設
あり 不定休
宿泊施設
なし
無料休憩所あり、百人。
wifi
あり
アクセス
公共交通機関
環状線・地下鉄御堂筋・谷町線の「天王寺」駅から北へ徒歩12分、地下鉄谷町線「四天王寺前夕陽ヶ丘」駅から南へ徒歩5分
自動車
阪神高速道路14号松原道「夕陽丘」出口から6分・「文の里」出口から10分
荒陵山 四天王寺のお知らせ
    四天王寺からのおしらせはありません。