第21番 花山院菩提寺 かざんいんぼだいじ
真言宗
〒669-1505 兵庫県三田市尼寺352 tel.079-566-0125 https://www.kazanin.jp/
法皇めぐる哀史、今に

正式な名前は菩提寺。文字通り花山法皇の菩提を弔う寺院だが、通称名の花山院のほうがよく知られている。
開基はインドの法道仙人で、薬師如来の化身とされる牛頭天王と共に雲に乗って渡ってきたと伝えられ、薬師如来の威光で諸病悉除の霊験を示すのに最適の場所として選ばれたのが当山だった。
後に、西国三十三所観音霊場の中興の祖で、巡礼の開祖と仰がれる花山法皇が入山される。霊場中興の旅の途中、山の霊気を強く感じ、霊場再興を成し遂げると、隠棲できる場所としてこの山を選ばれた。
それから五年、仏道修行に専念されるなか、四十一歳の若さで崩御された。その後、源頼光の寄進により伽藍堂塔が整えられた。

花山院菩提寺は、標高四百メートルの東光山山頂にある。山門をくぐると、右手に見えるのが薬師堂。本尊・薬師如来、両脇に日光、月光菩薩と十二神像が安置され、御前の護摩壇では諸病悉除を願い護摩祈祷が行われる。
薬師堂の隣にある本堂(花山法皇殿)には、本尊・十一面観音菩薩立像、そして花山法皇坐像がまつられている。
『大鏡』にも登場する花山法皇は、悲運の法皇と呼ばれる。十七歳で即位されたものの、愛する妃、弘徽殿女御が皇子を身ごもったまま急逝。悲嘆にくれるなか、藤原兼家、道兼父子の陰謀によって退位、出家したと伝わる。わずか二年の在位だった。

当地には、法皇の徳を慕い女官十一人も同行したが、女人禁制のため、麓の庵で尼僧となって過ごした。麓の村は「尼寺村」と呼ばれ、女官たちと弘徽殿女御の冥福を祈る「十二尼妃の墓」がある。法皇を想って弾いたといわれる「琴弾坂」もあり、法皇をめぐる哀史を今に伝えている。
法皇が御詠歌に詠んだ山頂からの眺望も昔のままで、有馬富士や遠くには小豆島も見える。
住職は「巡礼は道中も大切です。そして当山に来られると、外とは違う〝気〟を感じていただき、身も心も癒やしていただきたい」と願う。

ご朱印について
※開創三十周年スタンプは2022年12月末まで
花山院菩提寺の情報
第21番 花山院菩提寺 かざんいんぼだいじ
真言宗
住所
〒669-1505 兵庫県三田市尼寺352
電話番号
079-566-0125
拝観時間
開門時間  午前9時
通常閉門時間 午後5時(最終入山時間 午後4時30分)
冬季閉門時間(11月~2月)(最終入山時間 午後4時)
拝観料
無料
主な年中行事
修正会 1月1日
花祭り 5月8日
盆供養会 8月15日
法話と写経会 毎月第一土曜日
おすすめ撮影スポット
展望台からの眺望 中門から境内を望む
門前情報
麓にそば屋 温泉と軽食あり
境内案内
■お薬師様…薬師堂 ★納経所
設備
駐車場
あり (有料)
お手洗い
あり
食事施設
なし
宿泊施設
あり
(但し15名以上から)
wifi
なし
駐車場代
山上は無料 ※山道登り口の大型駐車場は有料です。
→料金は私設駐車場にお問い合わせ下さい。
参道護持費 (参道通行料)
普通車、大型自動二輪車¥500円/台
マイクロバス¥1,500円/台、中型バス¥2,000円/台
アクセス
公共交通機関
JR福知山線「三田」駅北口から神姫バス24系統にて約20分「花山院」下車、山道徒歩25分 ※「三田」駅からタクシーを利用すると山上まで約20分
自動車
中国自動車道「神戸三田IC」から約25分
花山院菩提寺のお知らせ
    花山院からのおしらせはありません。