第37番 浄瑠璃寺 じょうるりじ
真言律宗
〒619-1135 京都府木津川市加茂町西小 tel.0774-76-2390
山々と豊かな水につつまれ

浄瑠璃寺の寺号は、三重塔に安置されている薬師如来の浄土「浄瑠璃世界」が由来。中世から近世にかけて奈良興福寺一乗院の末寺だったが、明治初期の廃仏毀釈によって西大寺末寺となった。三方を山に囲まれた、緑深い清らかな水の池を中心とした浄土式庭園など、平安末期の本堂とともに平安朝寺院の雰囲気を今に伝えている。
本堂(国宝)は寄棟造、本瓦葺きで、堂内には丈六の阿弥陀如来像を中心として九体の阿弥陀如来坐像(国宝)が横一列に安置。池を見下ろす深紅の三重塔に祀る現世の苦しみを除く薬師如来像(重文、秘仏)は東側で「此岸」、西側は阿弥陀如来の「彼岸」とされる。

その後、阿弥陀如来をご本尊とした新たな本堂が建立され、池を中心とした庭園が整備されました。平安時代の末に、京の都、一条大宮より移築された三重塔内に先の薬師如来を安置し、現在の寺観ができあがったのです。 
参道から山門を入ると、正面に大きな池が現れます。左に進むと石段があり、その上の小高い丘に薬師如来を祀る三重塔。ここが境内の東側にあたります。池を挟んだ向かいの西側には、阿弥陀如来を祀る横長の本堂が建っています。
東方浄瑠璃世界の薬師如来を東側に、西方極楽世界の阿弥陀如来を西側に、そして中央にはほう宝ち池を置くという、平安後期・藤原期に盛んに作られた浄土式伽藍が、今もほぼそのままの形で残っている貴重な庭園です。

九体阿弥陀は「観無量寿経」の「九品往生」に基づくもので、藤原道長が寛仁四(一〇二〇)年に建立した無量寿院阿弥陀堂など、記録に残るのは三十数例にのぼるものの、現存するものは浄瑠璃寺本堂のみという。また、九体阿弥陀如来像の像内に、納入されていたと伝わる阿弥陀の摺仏が寺の内外に残されており、その中に長治二(一一〇五)年の年号を記した紙片が貼付されていることから、歴史の豊かさを彷彿させるよう。
他にも国宝では、平安時代後期の作の木造四天王立像は、往時の彩色や截金文様がよく残っており、持国天、増長天の二体は本堂に安置。四体のうち広目天は東京国立博物館、多聞天は京都国立博物館に寄託されている。重要文化財の吉祥天立像(秘仏)は木造の厨子入で、吉祥天摺仏五十九枚も旧来のまま残されている。
佐伯功勝住職の心得として、先代の教えとして残されている「自然を畏れ 自然を敬い 自然に従う」という筆書きの標語を今も実践。寺院や石仏巡りなど、周囲の山中のルートも整備されており、浄瑠璃寺でも三重塔の薬師如来や池巡りは自由に詣でる人が目立つ。住職自ら本堂の縁側に立って、団参者に寺のいわれなどを説明していた。

ご朱印について
※開創三十周年スタンプは2022年12月末まで
浄瑠璃寺の情報
第37番 浄瑠璃寺 じょうるりじ
真言律宗
住所
〒619-1135 京都府木津川市加茂町西小
電話番号
0774-76-2390
拝観時間
9:00~17:00(受付16:30まで)、12月~2月 10:00~16:00(受付15:30まで)
拝観不可日
法要中(例年4月18日・8月20日 14:00~15:30頃、本堂内)は拝観不可
拝観料
本堂参拝 400円(小学生以下無料)、身障者200円・(境内入山無料)
主な年中行事
薬師如来開扉は原則毎月8日、彼岸中日・正月三ヶ日の好天の日
おすすめ撮影スポット
参道、本堂前、三重塔前
門前情報
車椅子用トイレ、民間P、食事処あり、バス停付近WiFi有り
境内案内
■お薬師様…三重塔 ★納経所
設備
駐車場
なし
お手洗い
あり
食事施設
なし
宿泊施設
なし
wifi
なし
アクセス
公共交通機関
JR及び近鉄「奈良」駅より奈良交通バス又はJR「加茂」駅より木津川市コミ二ティバス共に浄瑠璃寺下車徒歩3分
自動車
京奈和自動車道「木津IC」よりJR加茂方面へ、府道44号から752号ヘ約9km
浄瑠璃寺のお知らせ
    浄瑠璃寺からのおしらせはありません。